早稲田大学 創造理工学部 総合機械工学科
上道研究室

2021年度後期のゼミナール、エンプラが終わりました。

早稲田大学創造理工学部総合機械工学科では、学部3年生(ゼミ生)を対象に研究室毎にゼミナールとエンジニアリングプラクティス(通称エンプラ)を実施しています。2022年2月2日にエンプラ最終発表会(草鹿研・金子研との合同開催)を実施し、本年度の活動を終えましたので、ゼミ生にそれぞれ後期の感想を書いてもらいました。

2021年度後期エンプラ

プロトタイピング

後期のエンプラ前半ではArduinoを用いて自作のセンサーで動く機構を考えてプロトタイピングを行いました。課題として「誰かの為に」を考えて作成しました。その課題に対して、私は自動で歯磨き粉を絞る機構を考えました。
各々が考えたアイデアをもとに以下の三点を考慮しました。
①実現可能性
②その商品は現在あるのか
③動きの仕組み、機構
Arduinoの基本的な学習は教科書と入門キットを用いて、ゼミ生三人で進めていきました。個人制作の時も協力できる部分は三人で知恵を出し合い、完成を目指しました。約半年間の学習でそれぞれが機構を完成させました。必要な力の大きさの分析やプログラミングを一から作成することは良い経験になりました。私個人としては中々思い通りに行かない製作の中、試行錯誤を繰り返す日々となりました。その結果、マイコンについての理解を一層深めることができました。(文章: O)

ニューラルネットワーク演習

後期のエンジニアリングプラクティス後半では、ニューラルネットワークを用いて、2021年1月および2022年1月の最低気温を予測するモデル構築を行いました。その基礎知識として、まずは、Tariq Rashid著「ニューラルネットワーク自作入門」をパワーポイントに要点をまとめながら読みました。初めは本の通りPythonを用いて作成を試みましたが、エラーが解決できずに最終的にMATLABのツールボックスを用いることとしました。東京と三島の最高気温、平均気温をもとに最低気温の予測を行いましたが、結果は過去の最低気温の平均を取るだけのモデルとなってしまいました。気温の予測には気圧配置や日照量などの要因が複雑に関係してくることを学びました。設定に対しては、適切なモデルを作ることはできませんでしたが、ニューラルネットワークの基本的な考え方を知ることができました。(文章: I2)

2021年度後期ゼミナール

後期のゼミナールでは、前期に引き続き作文道場を行いました。前期や夏休みで培った文章作成能力や機械工学などに関連する知識を発展させ、小論文を執筆しました。小論文は、いきなり文章を書き始めるのではなく、いくつかのステップを踏みました。まず、ブレインストーミング法とKJ法を用いてテーマを100個考えました。次に、テーマを絞り、各々のテーマに関連するキーワードやキーフレーズを考えました。そこから論文の骨格を作り、ようやく小論文の執筆に取りかかりました。私は前期でエアコンに関する知識を深めたため、当初はエアコンにまつわる論文を書く予定でしたが、独創性に優れたアイデアがなかなか思い浮かびませんでした。そこで、ドローンに関するアイディアに切り替えました。元々ドローンにまつわる知識は全くなかったのですが、調べながら論文を執筆し、先生に添削してもらった内容をもとに修正を繰り返しました。結果的に独自性を高めた3000字程度の論文を書き上げることができました。(文章: I1)

卒業研究の着手に向けて基礎的な知的体力がついてきたのではないでしょうか。卒業研究でもがんばりましょう!