早稲田大学 創造理工学部 総合機械工学科
上道研究室

2021年度の卒業論文発表会が終わりました。

2022年2月4日から5日にかけて、卒業論文発表会が行われました。当初、対面実施が予定されていましたが、新型コロナ感染状況によりオンラインでの実施となりました。

上道研の卒研生のみなさんに、卒業研究を行った約1年間を振り返って所感を書いてもらいました。

Iさん

初めての卒業論文ということで非常に苦労しました.特に,今まで1年間かけて何かを行うという経験はなかったので,全体的な見通しを立てることが難しかったです.4年生の4月の段階では何をしたらよいのか分からず,卒業論文を完成させることができるのか不安でした.それでも,上道先生には手厚くサポートしていただき,自分でも満足のいく卒業論文を作成することができました.そんな卒業論文の作成において学んだことは主に二つあります.
一つ目は,細かい目標を設定することの重要性です.今までの学校生活では,テストが終わったらひと段落といった明確な区切りがありました.しかし,卒業論文では完成するまでの1年間で明確な区切りがありませんでした.そのため,自分で細かい目標を設定し,それを達成していくことでやりがいや達成感を得る必要がありました.
二つ目は,自分の知識や考えを簡潔に伝えることです.毎月数回行っていた進捗報告や最後の卒論発表会では,自分がやってきたことをまとめて伝える必要がありました.最初のうちはどのように説明したら良いのか分からず,うまく伝わりませんでした.しかし,何度も説明を行うことで少しは物事を簡潔に伝えられるようになったと思います.
今後,社会に出ても長期のプロジェクトに携わることやプレゼンを行うことがあると思います.その際には,卒業論文での苦労を思い出しながら,学んだことを活かしていこうと思います.

Kさん

卒業論文はとにかく苦労しました.4年生の4月当初は,ほとんど何がわからないかわからない状態だったので,卒業できるか不安でしたが,先生方のサポートもあり,なんとか完成までもっていくことができました.
卒論を通して,特に重要だと思ったことが3つあります.
まず,コミュニケーションをとることです.些細なことでも相手に伝えることで,自分がどの程度理解できているかが分かり,自分の状況を相手に伝えることができます.
次に,計画を立ててコツコツと作業を進めることです.今回の卒論では時間が足りずにできなかったことがあり,また,余裕をもって執筆作業できなかったことにより体調を崩してしまいました.
最後に,自分の伝えたい内容を簡潔に説明することです.説明が長いと内容が冗長になってしまい,相手の聞く気をそらしてしまいます.卒論の最終発表は7分と短い発表時間だったので,自分が伝えたいことを簡潔にまとめることを特に意識しました.
今回の卒論で得たことを活かして今後も頑張っていきたいです.

Mさん

初めての卒論執筆は,わからないことやうまくいかないことが多く,厳しい経験でした.しかし,学んだことがいくつかあります.
まず基礎の大切さです.基礎的な理論を理解していなければ,研究も開発も困難であることが身に染みてわかりました.次に,人に伝わる表現をすることです.第一稿を執筆したとき,上道先生には多くの赤を入れていただきました.その多くは,初めて読む人に伝わる表現や説明ではないということでした.これは修正後のものと修正前のものを比較したときに,格段に読みやすくなったことを実感しました.そして,三つ目の学びは,人の支えのありがたさです.研究室の同期には日頃の相談に乗ってもらい,上道先生には親身に向き合って,指導をしていただきました.
改めて,上道先生と同期,関わってくださった方々に感謝しています.ありがとうございます.

上道コメント

私が大学教員として、初めて直接指導した3人の卒研生です。この1年の卒業研究の経験がみなさんの今後の人生の糧となることを願い、また、みなさんのさらなる成長とご活躍とを期待しています。所感に書いている方もいますが、個人個人のがんばりはもちろんですが、仲間で支え合うことで乗り越えられたこともあったかと思います。上道研では、ひとりひとり違うテーマにチャレンジしてもらっていますが、これは「自立」を目指すものではなく、助け合いながら「自律」ができるような研究室を目指してゆきたいと改めて決心しました。

末筆となりますが、発表会にてご指導いただきました先生方ならびに保護者の皆様の多大なるご支援に心より感謝を申し上げます。